SDGsの取組み

●SDGs(エスディージーズ)」とは
 「SDGs(エスディージーズ)」とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーたちによって決められた、2030年を年限とする「国際社会共通」の目標です。

 そして、その目標の下に「17のゴール」と「169のターゲット」が決められ、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
●私たちの取組み
 すみれ自然農園食堂は、世界の仲間たちとともに「地球環境再生のために、持続可能な資源循環の実現による、地球温暖化問題の解決(Cool Earth)と環境汚染問題の解決(Clean Earth)」を目指します。
 そして、地域の仲間とともに「伊那谷」の自然環境を生かしながら、消費者の願いに応える安全でおいしい作物を育てるために、常に新しい学術知見を取り入れ、未来へ向けて進みます。
●具体的な取組み
 自然に還る地域の有機資源を有効活用し、外部からの資源持込みの軽減、環境劣化の緩和などを図っています。具体的には、次のような「里山資源」を循環させています。
1 ナメコ廃菌床:近隣の工場から排出されるものを堆肥化し、完熟したものを畑の「土づくり」に使用しています。
2 もみ殻:町内のコメ農家から出たものは、播種後のマルチに使用し、手作りで燻炭にしたものは、苗作りのための培養土と畑の「土づくり」に使用しています。
3 米糠(コメヌカ):コメ精米時に出る糠は、秋から春に畦間に散布しています。また、麹菌で発酵させてボカシ肥を作り、追肥用に使用しています。
4 栗(クリ)の木:町内の栗園から頂いた剪定枝は、薪ストーブで燃やし、灰は圃場の「酸度調整」と「ミネラル供給」に使用しています。
5 藁(ワラ):秋に近隣の農家から頂いた藁束は、乾燥防止と雑草抑制の畝マルチとして利用しています。
6 葦(アシ):夏に地区の共栄作業で刈り取った河川の葦を譲り受けて、畦間の草抑えのマルチとして使用しています。なお、葦の茎が中空のため、分解されやすく、表土を柔らかくします。
7 野菜クズ:収穫や調理の際に出る野菜クズなどは、「コンポスト箱」で発酵分解させた後に畑の肥やしとして利用しています。 
8 この他には、落葉、刈草なども有機資源として有効に活用しています。
 産業廃棄物、化石燃料、食品ロスなどの課題を意識して、解決に向けた工夫をしています。具体的には、次のように実践しています。
1 引き取り手のないキノコの廃菌床やもみ殻は「産業廃棄物」となり、産廃施設で燃やせば「炭酸ガス」の発生を招きます。しかし、自然循環の中に落とし込めば、その発生を抑え、土を豊かにすることができますので、有効な活用法(里山農法)を農業で実践し、その効果を「伊那谷オーガニッククラブ」で紹介しています。
2 農業では機械による耕起が一般的ですが、「輪作」による「不耕起栽培」を採用し、「化石燃料」の使用軽減を図っています。
3 ビニールマルチは、野菜栽培に有効な資材ですが、捨てる際は「産業廃棄物」となるため、敢えて藁などを有機マルチにしています。
4 国連食糧農業機関(FAO)によると、世界の年間食料生産量の3分の1に相当する約13億トンが失われたり、廃棄されたりしています。食品ロス・廃棄は全世界の温室効果ガス排出量のおよそ8%を発生させるといわれています。
 食堂での料理提供では、予約時に「食べられないもの」や「苦手なもの」を聞き取ったり、お客様の御要望に応じて、ごはん、おかずの量を調節したりして、食品ロスの削減に取り組んでいます。また、調理の際に出た野菜クズなどは、「燃えるゴミ」として出さず、すべてを「コンポスト箱」に投入し、堆肥にしています。
 海洋の汚染と富栄養化の課題は、沿岸地域だけで解決できないため、森と海を結ぶ協調的な取組みが必要です。天竜川が流れる信州伊那谷に住む者として、ビニール・プラスチック類の管理や過剰施肥よる「水」汚染とならない栽培管理を心掛けています。
 陸の自然生態系を守るカギは、「生物多様性」の保全が欠かせません。今、世界では、農地の砂漠化、塩類集積による不毛化などによる「土壌劣化」が進んでいます。この原因には、森林伐採による農業の大規模開発化、大型機械投入による土壌流亡の弊害化などが挙げられています。
 このため各国の研究機関は、表土の流亡を防ぐ栽培方法や土を豊かにする土壌微生物を増やす研究を進め、土地劣化や生物多様性損失の阻止が図られています。
 日本での認知は、まだ低いですが、土の団粒化の促進、保水性の向上、流亡防止の効果などが報告されている「不耕起栽培」と多様な土壌微生物を増加させる効果のある炭素分の多い有機物の「表面施用」を組み合わせた栽培方法を実践しています。
 また、土の保水性や通気性を改善し、土壌微生物の棲みかとなる「もみ殻燻炭」を圃場に散布し、土の改良の他、植物に有効なAM菌根菌などを増やす工夫もしています。