2地宝の郷土資源「落ち葉」
信州には、山々の深い森があります。毎年、秋には美しい紅葉を見せ、やがてその葉は大地を覆います。そして、長年積もった葉はフカフカの腐葉土になります。このふかふか感を畑で目指しているのが、山の有機農家です。葉は「光合成」をする重要な器官。細胞内の葉緑素(クロロフィル)で、光のエネルギーを用いて,二酸化炭素と水からデンプンなどの炭水化物を合成し,酸素を放出します。この大切な働きを担うのが、葉緑素の中心にあるマグネシウムです。また、葉には他にカルシウムなどのミネラルも豊富です。つまり、落ち葉を土に戻せば作物を美味しく、丈夫にすることに繋がるということです。
かつては、春先の苗の発育保温に「踏み込み温床」の発熱素材としても、広く使われてきました。集めるのは、手間のかかる作業ですが、落ち葉マルチなど様々な場面で有効に使いたい「持続可能な」“sustainable”山々の恵です。