あなたの有機食品を扱わせてください!

 すみれ自然農園食堂がある信州の上伊那地域は、水脈の上流に当たる場所で、伊那谷を流れる天竜川に繋がります。もし、私たちが農薬や化学肥料を日常的にたくさん使用すれば、山・川・海の生態系に影響を与えます。そして、人々の口に入る「水」を汚染してしまうことになります。
 化学肥料は農業生産に多大な貢献を果たしましたが、化学肥料だけで栽培すると土の中の有機物が減少し「地力」が低下したり、過剰な施肥成分が農作地から流れ出て、河川、地下水などの水質を悪化させるなどの問題が生じました。

 また、日本は、リン鉱石、尿素の原料の多くを海外から輸入していますが、世界的な資源減少と人工増加に伴う食料増産、戦争や紛争などを背景に取引価格の上昇を招いています。
 私たちは「食」にたずさわる者として、特に大規模化が難しい「中山間地」では地域(里山)にある肥料資源を見直し、上手に活用しながら無駄なく循環させ、その農法を持続していくことが、不可欠だと考えています。料理人の一皿の上には「第一次産業」の全てが載っています。そして、それに携わる人たちの人生が託されていると言っても過言ではありません。

 有機食品の取り扱いは、地域で頑張る小農家の支えとなり、飲食店が身近な「環境問題」に配慮し、このような農産物・加工品のストーリーを語れば、選択する賢明な消費者を増やすことにつながると考えています。

 ぜひ、貴方の有機食品(野菜・加工品)を扱わせて下さい。小さくても頑張る有機農家からの御連絡をお待ちしています。

 

2022年07月12日